政策の話をするときに、「センターピン」というボウリングのピンに例えた表現があります。 まずセンターピンを倒さないと、それ以外を固めたところで成功しない。ストライクは取れない。という意味だと理解しています。
日本維新の会のセンターピンは、官僚内閣制の打破であり、統治機構のつくりなおしです。 憲法改正も、一部はそれを達成するためのプロセスです。 原発問題、消費税、被災地復興、経済のたてなおし等、課題はとても多いですが、政党内でさえなかなか考え方が一致しません。 そんななか、「小異を捨てて大同に就く」という石原代表の表現は、センターピンとその他の問題を分けた例えだと思います。 原発問題やTPPなどの問題が小さな問題だという意味では無く、時間的優先順位とすればわかりやすいのかもしれません。
民主党も一致団結できたのですから、政権交代前後は政党内で「センターピン」は一致していたはずです。 しかし、民主党のセンターピンは「政権交代」でした。本来は方法であるはずの政権交代を目的にしてしまったのです。
そのため、政権交代を達成したとたんにセンターピンを失い、党内で元々バラバラだった政策の違いだけがはっきり出てしまいました。そして分裂していきました。
目標を「政界再編」などのスローガンだけにすると、民主党と同様に、与党になったのちに何もできなくなるでしょう。 大事なのは核となる政策です。政党は、センターピンとなる政策が一致している政治家が、価値観を共有して集まるべきなのです。 この部分は、政治家として何があっても譲ってはならないと感じています。
この記事へのコメントはありません。