久々に台風が本州に上陸しました。被害があった地域は大変だったことと思います。
東京はそれほどではなかったようですが、木が倒れていたり、ゴミが飛んできて道路に散らかっていたりするのを見かけました。片付けが大変だった方もいらっしゃるでしょう。
道路や公園のゴミなどは、私たちの知らない間に区や都が片付けてくれているのでしょうか。気づいた人が通報したり、職員が見回ったりしているのでしょうね。
こういうときに助けになりそうな、日本初のスマホを使った行政サービスの実証実験が、千葉市で行われているそうです。
千葉市とマイクロソフト、社会問題の投稿アプリを開発
ゴミが不法投棄されている、落書き、公園の遊具が破損しているなどの問題を見つけたら、スマホで写真を撮って投稿する。
これまでこのようなパトロールは行政がコストをかけて行ってきました。
千葉市は、マイクロソフトと共同し、市民の力で地域の課題を解決する仕組みを作ろうという取り組みをしています。
このシステムを使って通報があれば、登録している市民に連絡が行くようになります。
そして、落書きなどは市民が自ら動いて消す。
市民にできることは、市民が自ら解決することを目指しています。
その場にいる人が、その場で撮影し送信するだけ。
投稿された情報はGPSと連動し、地図上で共有できます。
電話でお話をうかがいました。
「海外では市民が投稿するだけで、実際に解決にあたるのは行政です。
千葉市では、落書きや雑草など市民が解決できることは、市民で解決していく仕組みを作るのが目標です。
市民の力で処理するという初めての試み、今回の実験結果とアンケートをもとに、市民と恊働できる課題を見つけていきたいと思います。」(千葉市役所 広聴課 出山氏)
住民にとって、公共サービスは国や自治体から一方的に受けるものという認識でした。
このような認識を根底から覆す新しい流れを作ろうとしているのは、若き千葉市長の熊谷俊人氏です。
2009年、当時全国最年少の31歳5ヶ月で市長に就任。現在2期目の青年市長です。
すでに海外では、マイアミ、フィラデルフィア、サンフランシスコなどでこのような仕組みが活用されています。
2012年フィラデルフィアを襲った巨大ハリケーンの時には、このようなアプリが大活躍したそうです。
市民が、街の被害箇所を撮影してどんどん投稿しました。
GPSと連動した地図から、市は被害状況をすばやく把握し、スピーディーに復旧作業をすることができたのです。
わたしも、子どもと公園で遊んでいた時、遊具のねじに弛みを見つけたことがありました。
役所の電話番号を調べ、電話をかけ、公園の場所を伝え、遊具のどの部分のどこがどうなっていてなどと説明し、時間も手間もとてもかかった記憶があります。
もっと手軽に、たくさんの市民が地域の課題に関わっていくことができれば、街に対する住民の関心も高くなります。
そして街全体の防犯にも役立ち、質の高い公共サービスが生まれるでしょう。
世のため人のために役に立ちたいと考えている人々が、想像以上にたくさんいます。
そうした市民のパワーが生かされる試みだと思います。
情報技術や社会勉強のため、市内の中学校の授業で取り入れてもらうよう、働きかけもしているとのことです。
子どもの頃から地域の課題に目を向ける機会があることは、意義が大きいと思います。
千葉市、注目させて頂きます!
<参考>以前、地域の取り組みを紹介したブログです。
里親制度で街をきれいに
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