えびさわ由紀

従軍慰安婦に対する橋下代表の発言について

橋下徹

橋下代表の発言について、質問をたくさんいただきましたので、意見を書かせていただきます。

最初に報道を見たときはわたしも驚きましたが、記者会見の模様を動画で確認すると、どうも報道とは違うようです。
今回の問題は、炎上するようにマスコミが内容をねじ曲げているように感じます。
こちらに全文がありますので、まずは報道に惑わされずに、これを読んでいただけますでしょうか。

「米軍の風俗業活用を」はいかなる文脈で発言されたのか(5月13日)

5月15日(水)橋下徹氏ぶら下がり会見

マスコミは、橋下代表が話した内容を、
1,従軍慰安婦の是非
2,現在の風俗の是非

こうしたいようです。

本当にこういう概念的な話について論じているのか確かめて下さい。

橋下代表が、実際にしている話は、

1,従軍慰安婦は強制連行されたのか、海外はどう思っているのか
2,外国にも戦時中に慰安所のようなものがあったのか
3,日本は、どうすべきだったのか、今後どうすべきなのか。

こういうことだと思います。
話しているのは、事実はどうだったのか、どうあるべきだったのかという歴史と外交、および戦後教育に対することです。

橋下代表の話に失敗があるとするならば、米軍に話した内容(風俗の話)と、「従軍慰安婦が戦争当時は必要だった」と述べたことです。
また、現在の風俗について、具体的に何を指すのかは明確ではないですが、合法と発言しています。
デリカシーに欠けると言われれば、その通りです。

しかし、橋下代表は風俗の事を論じたかったのではなく、日本の外交姿勢について論じたかった。
戦後教育の問題点とともに、従軍慰安婦のことで、長年にわたり海外から必要以上に非難されている事に対する問題提起をしたかったのでしょう。
そのためにあえて出した話と、わたしは理解しています。

米軍に対する話に関しては、実際に沖縄では性的事件が多く起こっているわけで、現地の人は大変不安だと推察されます。
基地を移転する話があるのですから、今後もとても重要な課題だと思います。
「建前論に終始せず、実際に解決する努力をしてくれなくては困りますよ」というような流れの中で出た話ではないかと感じました。

従軍慰安婦の問題に関しては、過去に弱腰外交だったことで、調査結果と違った解釈がされてしまうような談話を発表し、海外に誤解を与えてしまいました。
政府の現時点での公式見解は、橋下代表が述べている通りです。

外国と意見が合わず、もめるからといって、事実でないことを認め続けるべきでしょうか。
国益のために諸外国の心情を重視し、それでも黙っているべきと考える人もいるでしょう。
わたしはそれも否定しません。それも一つの方法です。
事実が違うと思っている人もいるでしょう。史実ですから見解が分かれることもあり得ます。

結局、外交に対する考え方の差ということになると思います。
その上で、ほんとうに議論すべきことは、どっちが国益にかなうかです。

こういう点から、今回の騒ぎはちょっとナンセンスとしか言いようがありません。
橋下代表の外交姿勢が違うということならわかりますが、まるで意味の無い議論になってしまっているのが大変残念です。
メディアの短絡的な報道が海外に流れ、微妙な話が伝わらず、国益を損ねる結果になっていることが問題だと思います。

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