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ーーーーーーー政界one eighty (180°)メールマガジン版ーーーーーーー
元プロスノーボーダー・政治活動家 海老澤由紀
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先日、若い子と話したのですが、「何してるの?」って聞いたら「建築やって
ます」と言うんですね。そうか、だから真っ黒に日焼けしてるんだなと思って
たら、日焼けサロンに通ってるらしく、いろいろな女子大の女の子集めてサー
クルしてるとのこと。大学で学んでるということだったようです。ややこしい
言い方するなあと思ったのですが、主人に言ったら「それ、すぐわからなくな
ったら、世代間格差だ」と言われました。う〜ん。意味が違うと思うんですが。
6月5日号の内容です。
1 とうとう維新の会分党へ
2 分党の続き
3 西田亮介氏「インターネットは政治を変えるか?」
4 今夜のアゴラ言論アリーナは青木大和君。国民投票法
あとがき
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1 とうとう維新の会分党へ
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様々な事柄について、世代によってはだいぶ感じることは違いますね。
わたしの祖父は、あの戦争の責任は日本に有るわけじゃないと亡くなるまで言
ってましたし、田原総一朗氏も、戦争に大義はあった。東京裁判はインチキ。
ただ、敗戦の責任は取る必要があると書いてました。
戦後の教育を受けた私たちでも、10年違うと全く違います。10歳上の主人は、
産まれた直後は長屋ぐらしだったと言います。銀行員の義父が、小学生になる
ときに自宅を建てたそうです。その間の急激な変化を覚えていて、貧乏は嫌だ
と主張します。バブルの実体験が有るのもわたしとは違います。
経済のことを間違いなく最優先に考えますし、電気代のレシート見るたびに、
とっとと再稼働しろと言っています。昭和40年生まれ。昭和30~45年は、所得
が3倍になったそうです。「今の若い人は、経済が今より悪くなるというイメ
ージが出来ないんだと思う」とよく言ってます。
明らかに時代が違う人達が話し合っても、相容れないことがあることは当然で
す。ですから、いつまで話し合っても、一致しないことがあるでしょう。今回
の分党は、政局の流れからすると致し方ないのではないかとは思います。
ただ、もっと大きな視点で考えると、二大政党を目指すには、この程度のこと
で「一緒に出来ない」では困ります。
結局、どこで話し合うのか。党なのか、議会なのか。二大政党ならば、話し合
いの場所は議会ではなく、党内が少数意見を組み入れる場所になるのでしょう。
自民党は、考え方はいろいろですが、党内が議会のようになっていますね。
話し合って結論が出なかったら、素直に多数決にする。もしくは妥協するため
の方策を練る。石原代表も、橋下代表も、代表だからといって自分の主張を強
弁するだけではダメなわけです。
二大政党のためには、政党内は完全に民主的である必要があります。ある意味、
議会なのですから。
世代が違ったとしても、たとえわかりあえなくても、一緒にやっているイメー
ジ戦略のための努力が必要でした。
まあ、こんなことを繰り返してるから政治がいつまでもダメなわけで、「政界
再編」って何十年言い続けるの?ってことになるのです。
もう、政界再編という単語は使わないほうが良いと思います。一般の方からす
れば「もう、いい加減にしろ!!」と呆れるとか、すでに興味も無いというこ
とになるのでしょう。
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2 分党の続き
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「理念の違う政党が一緒になってやってもダメだ」というご意見から、分党し
て良かったと考える方が多いようです。
それは、理念で集まった方が間違いなく気持ち良いでしょう。しかし、そもそ
も今の日本の政治において、理念で集まったとして、どの程度の規模の政党が
できるのか。
まず、問題なのは、現在の野党の支持者の多くは「反自民」なわけですが、お
そらく自民党の「システム」が嫌いな方が多いのだと思います。
自民党の支持者は、必ずしも自民党の理念の支持者ではないようです。理念と
かではなく、チームとして、唯一無二のものとして、もしくは現状維持の政党
として自民党を支持しています。
野党を考えてみると、自民党のシステムが嫌いな人は、理念で集まっていない
グループに対して自民党と同様に好きになれません。でも、右から左まで揃っ
た自民党から外れたグループをまとめてみても、やっぱり右から左までいるわ
けで、理念で分けたら自民と同じ規模のグループは出来ないわけです。
理念で集まると小さくなり、反自民で集まると支持されない。このままでは、
やっぱり「万年野党」がピッタリのネーミングです。
真の「政界再編」には、自民党のある程度の分裂または崩壊が必要なことは間
違いないのですから、わたしは、まず二大政党制を確立するのが必要なことだ
と思っています。その上で、再編が進まないとうまくいきませんし、自民党が
唯一のまともな政党と有権者に認識されているうちは、何度壊しても、すぐに
また既存の政治家に、ベニヤ板で修復されてしまうのです。
右から左まで揃った自民党に対抗する勢力は、当初はやはり右から左までいる
のが当然で、決して理念だけではまとまれません。
政界再編とは、政治家集団としての自民党の政治システムを破壊することなの
ではないかと思うのです。
そうは言っても、それを一般に理解させることのできるリーダーは大変希少で
あり、しかもチャンスはほんとに少ないと言えます。2012年の維新の会は、
千載一遇のチャンスだったと感じます。
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3 西田亮介氏「インターネットは政治を変えるか?」
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毎日メディアカフェで行われた、「インターネットは政治を変えるか?ー立命
館大、毎日新聞共同研究が明らかにした可能性ー」立命館大学の西田准教授の
講演会に行ってきました。
定員20名の会場に来場していたのは、LINE、Yahoo、ニコニコ動画、シノド
ス、ポリタスなど、政治に関連するネットの主要メディアの方々です。
わたしは、当然、候補者目線でネットと政治について考える事が多いのですが、
選挙に対して客観的にデータを分析する人、データを用いて活用方法を考える
人など、様々な立場の方が、ネット選挙に対して熱心に研究されていることを
知りました。
現時点では、投票する時に、ネットの情報は参考にしない人がほとんどです。
ネットは政治に直接的には全く影響を与えていないといえます。しかし、今後
ネットを使った政治や選挙が広がって行く事は確実です。将来の可能性を探ろ
うと、会場は講師と出席者でたいへん活発な議論になりました。
「都知事選の家入さんの選挙は、政策をネットで集めるなど新しい試みがあっ
たのではないか。」という質問に対して、西田准教授は、う〜んと首を傾げ、
政策はたくさん集まったようだが、相反する2つの政策が乱立していた中で矛
盾した結論もあった。候補者の中で唯一の30代だった事も照らし合わせると、
88,936票という数字はうまくいったとは言えないのではないかと分析されてい
ました。西田さんは、ネット選挙で、知名度と基盤を持たない候補者が10万票
の壁や得票数2%の壁を超える事は難しいとされる中、唯一その壁を超えた、
三宅洋平さんに注目されているようでした。
2013年参院選挙で、三宅洋平さんは176,970票を得票しています。
◯ヤフーが政治家に利益供与??
ヤフーがビッグデータ採取する立場にあるという話の中で、「政治家に利益供
与するような事になったら良くない」いう趣旨の発言を西田さんがされていま
した。わたしもこの点はとても重要なところだと考えています。
ヤフーは膨大な質の高い検索データを持っています。人は検索する時に、強い
関心・動機を持って、言葉(人名)を直接入力して検索します。ですから、深
く思考せず、なんとなくつぶやくソーシャルデータに比べて、断然質が高くな
るのです。
例えば、30代男性が一番興味があるものは何なのか。年代や性別、居住地など
によって異なる関心事が大量のデータとして蓄積しているわけです。このビッ
グデータを選挙の時にどのように使うのか。誰もが見られるようにオープンに
すれば問題はありませんが、もしかしたら、自民党だけに売るかもしれません。
選挙の情勢に影響を与える行動のきっかけになるデータを入手することは、金
銭に換算すると、たいへんな価値を生み出します。
これを、金銭のやりとりを介する介さないを別としても、特定の政党にだけ提
供するということは、利益供与に当たります。
ヤフーさんはそれは絶対にないとおっしゃっていましたが、コンプライアンス
に関する大きな問題となることでしょう。
ニコニコ動画やヤフーの当確予想の精度が高かったことも話題になりました。
皆さん、あらゆるデータを駆使して一生懸命分析されているのですね。
来年春には統一地方選挙、2016年には国政選挙があります。
これからネットが政治や選挙にどのように影響を与えていくのか。
ネットという環境が整うことは、民主主義そのものを変えていくかもしれませ
ん。未来の政治について想像を巡らせた講演となりました。
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4 今夜のアゴラ言論アリーナは青木大和君。国民投票法
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今夜は20時から生放送でお送りします。テーマは「憲法改正入門」です。
ゲストは「ぼくらの一歩が日本を変える」代表の青木大和君。
いま、憲法改正が多くの場所で議論されていますが、これさえ見れば憲法改正
の論点がわかるという内容です。
青木大和君は、「10代の政治関心の向上、政治参加の拡大」を目的として
活動しています。2008年、高校1年生の時に1年間留学していたアメリカ
で、オバマの大統領選を目の当たりにします。高校の授業では選挙公約を
読み、オバマ、ロムニー両陣営の政策を比較してグループディスカッショ
ンをしたり、生徒一人ひとりが自分の考えを堂々と発表していたそうです。
日本の高校は、政治経済の授業は「三権分立」とか「衆議院の定数」など
枠組み論ばかりで、政治の本質に踏み込むことがない。ましてや、政治に
ついて自分の考えを表明したり、「政治に関わりたい」など言えない雰囲
気すらあった。そこで青木君は、「アメリカ留学で学んだ経験をもとに、
10代の若者と政治を繋ぐ架け橋になりたい」と高校3年生の時に「ぼくら
の一歩が日本を変える」を立ち上げました。
そんな青木君に、「日米の政治と国民の距離の違い」などを語って頂きます。
また憲法改正、国民投票法を論点に、色々質問させて頂く予定です。うさみの
りやさんは、「自民党憲法改正案」をみながら、憲法改正のポイントを官僚っ
ぽくプレゼンしますので、お楽しみに。
今夜は生放送ですので、皆様のご意見、質問、コメントをお待ちしております。
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あとがき
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昨日、部屋の片付けをしていたら、暴力団の歴史を特集した雑誌が出てきまし
た。わたしは全く興味がなかったのですが、山口組というのは有名なので聞い
た事がありました。ちょっと読んでみると、かなり抗争を繰り返し、権力争い
をしながら代替わりをしてきたのですね。世襲と思い込んでいたのでびっくり
しました。山口組の組長は山口さんじゃなかった。
読み進めていくと、こういう勢力争いは全く政治と同じなんだなあと思いまし
た。誰に付くか、どう大義名分を作れば支持されるかなど。どう立ち回るかで
将来がだいぶ変わってしまいます。
特に山一抗争と呼ばれる場面で、山口組は4代目の襲名に際して2つに分裂す
るのですが、正式に襲名した4代目竹中正久組長側が、反目した親分たちに対
して絶縁状を出す時、4代目竹中正久組長自身は反対したそうです。
しかし、執行部の会議で決まりましたと言われ、それを認めたと。これって、
石原さんが「おれは反対するよ」「出て行けよ」の場面と同じかと(笑)
今の分党騒ぎと言い、みんなの党も含め、最近の野党の動きは、ただの勢力争
いと区別がつかず、形の上では、暴力団の跡目相続争いとなんら変わりがあり
ません。それぞれが、大義名分にもならない屁理屈ばかりこねてるのを見ると、
むしろ、暴力団のガバナンスの方が優れているようにさえ見えます。
ヤクザの組長さんでさえ民主的な決定をするのに、政治家の親分ってなんて横
暴なんだ!と思ってしまいました。
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