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森三中大島さんの妊活休業から考える高齢出産の厳しい現実

大島美幸

先月末、森三中の大島さんが妊活のため休業することを発表しました。

森三中・大島さん、「妊活」で5月から休業へ

大島さんは2002年に放送作家の鈴木おさむさんと結婚しました。
結婚12年になります。2008年には流産していたことを明らかにしています。

不妊という定義は、WHOによると「避妊をしていないのに12ヶ月以上にわたって妊娠に至れない状態」となっています。
大島さんは妊娠を望んでいますので、この定義で言うと間違いなく「不妊」にあたります。

 

森三中は、三人組のお笑いトリオです。

大島さん34歳→不妊。妊活休業。(不妊)
村上さん34歳→今月より第1子出産休業。(第1子出産の高齢化)
黒沢さん35歳→未婚。彼氏ナシ。(未婚)

この3人は、今の若い女性の各属性を代表しているようです。

 

医学的にみて、20代後半から妊娠率は下がり、35歳頃から急激に妊娠が難しくなると言われています。
34歳で妊活に入った大島さんは、妥当な決断だったと言えるのではないでしょうか。

 

<表1>

体外受精

<日本の年齢別体外受精・胚移植成績(日本産婦人科学会)>

 

体外受精で出産に至った割合は12%

2010年、日本で体外受精や顕微授精などの高度生殖医療24万2161件行われましたが、出産に至った件数は2万8945件(2010年 日本産婦人科学会調べ)でした。
たった12%です。

<表2>

治療周期総数 出生児数
新鮮卵を用いた治療 67,714 4,657
凍結卵を用いた治療 83,770  19,011
顕微授精を用いた治療 90,677 5,277
合計 242,161 28,945

<2010年 治療法別出生児数(日本産婦人科学会)>

※顕微授精とは採卵した卵の中に倒立顕微鏡下で精子を一匹注入する方法です。通常の体外受精で受精できない患者さんに対して行われます。
※※治療周期数には、採卵出来なかった患者さんや採卵したが体内に戻せなかった患者さんも含まれています。

 

<表1>からも、40歳を過ぎると出産率が5%以下(緑のグラフ)になることがわかります。
そして、流産率(紫のグラフ)は急激に上昇してしまいます。

 

このような医学的データを踏まえて、世界各国では不妊治療が有効な年齢に一定の線引きをし、助成に年齢的制限をかけています。

<表3>

フランス 42歳以下
ドイツ 40歳以下
イギリス 23歳〜39歳
日本 年齢制限なし

 

高齢未婚から第1子出産の高齢化を経て不妊へ至る<各国不妊治療助成の年齢制限>

日本で不妊治療や検査を受けたことがあるカップルは6組に1組です。

第1子の出産年齢は、昭和50年(1975年)には、25.7歳でしたが、平成23年(2011年)には30.1歳と、はじめて30歳を超えました。
2011年の調べでは、高齢出産と定義される35歳以上で出産した女性は約26万人で、全体(約105万人)の24.7%に上っています。

未婚女性の比率は35歳以上で22.4%となっており、近年急激に増加してきていることを指摘されています。

日本の場合、未婚での出生は2%程度で、世界的にみるときわめて少ないのです。
つまり、出生には結婚が前提となり、
晩婚化が第1子出産の高齢化をまねき、さらに不妊が増えている
ことになります。

 

不妊の原因は男性側にもある

現在、妊娠を望んでいる男女の約10%が不妊症であるとされています。
男性側に問題があるケースが約40%、女性側に問題があるケースが40%、両方に問題があるケースが15%、原因不明な場合が5%あるとされているようです。

男性側に原因があるケースもたいへん多いため、男女そろって不妊に向き合う環境作りが必要です。
近年、育児に積極的に参加する男性を「育メン」ともてはやしています。
妊活に積極的に協力する男性を「妊メン」とでもネーミングしたら、少しはカッコ良いとなるでしょうか?

 

大島さんは高齢出産の難しさを社会へお知らせする

高齢妊娠〜出産の根本的な治療法はなく、大変むずかしいことであることがわかります。
子どもが欲しいなら、正確な知識を持ち、適切な時期に適切な治療がなされることが重要です。
産みたいのに産めないという悲しい現実を少しでも減らすためには、社会全体で妊娠出産、不妊の正しい知識を共有していかねばなりません。

何よりも有効なのは、早く産むことです。

女性の権利や様々な社会的環境、価値観の変化で、晩婚化が進んでいます。
一方で、卵子が老化するという知識がなく、40歳位まで自然に妊娠できると楽観的に考えたり、高齢になっても体外受精や人工授精で簡単に妊娠できると誤って認識している人もたくさんいます。

最低限、産みたいと考えている人がきちんと向き合えるように、不妊のことをきちんと知識として教育する取り組みが、今後はさらに重要だと言えそうです。

超人気芸人でTV露出度も高い大島さんの妊活休業が、社会へ与えたインパクトは非常に大きいと思います。
不妊に対して正確な知識が普及していくきっかけになれば良いなと感じました。

 

こちらもご参考にお読み下さい。

どうしてこんなに子供が産まれないのか ①
どうしてこんなに子供が産まれないのか ②

 

 

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