議会関連

教育子ども委員会「教育委員会事務局の4ブロック化等」についての質疑

子供教育委員会

都構想住民投票を決定するための臨時会が、予定を前倒しして開かれました。それに伴い委員会も開催され、8/27日の教育子ども委員会で「教育委員会の4ブロック化」について質疑を行いました。

以下のリンクから録画をご覧になれます。(8分~25分あたりです)
大阪市会録画配信(2020.8.27)

教育子供委員会

<全文>

Q1(海老沢由紀)
大阪市は、幼稚園、小中高をあわせると500校を超える学校があり、これを一つの教育委員会で管理することは、限界を越えているのではないかという議論がされてきました。
特別区の設置に伴い、教育の分野において、目が行き届く規模で、それぞれの区に教育委員会が設置されることで、内容の充実が図られるものと考えています。
昨年5月には、松井市長から高等学校を大阪府に移管するとともに、教育委員会事務局を4つにブロック化し、よりきめ細かく小中学校を支援する方針が示されました。
令和2年4月から、指導部の組織を改編して、小中学校の支援を直接担う部門として4つのラインを設置したと聞いています。
特別区の設置に関わらず進めている施策(しさく)であるとのことですが、広域である高校を大阪府に任せ、支援体制を4つに分け、基礎自治である小中学校をきめ細かくサポートしていくことは、特別区設置の方向性を先行的に取り組むものとして、我が会派としても期待しているところです。
4ブロック化した趣旨・目的と、具体的にどのような体制・分担となっているのか伺います。

A1(松浦教育政策課長)
教育委員会事務局の4ブロック化は、学校や地域の実情に応じたきめ細かくかつ的確な支援を行える体制を構築することで、教育課題の改善を図るとともに、学校教育の充実を図ることを目的としている。
そのため令和2年4月から、教育委員会事務局の初等教育担当と中学校教育担当を改編し、指導主事等を19名増員するとともに、小中学校に係る市全体のとりまとめ等を行う初等・中学校教育担当と、ブロック内の小中学校の支援を担う4つのブロック担当を設置した。
各ブロック担当には、教育ブロック担当部長のもと、首席指導主事・指導主事等を各8名から9名配置している。
今年度の教育ブロック担当の所掌事務としては、ブロック内の小中学校の教育活動への指導助言、学力向上や生活指導、日本語指導に関連する事業の実施、ブロック内の小中学校の教科用図書及び教材に関することなどを担うこととしており、学校や地域の実情に応じたきめ細やかな支援策を実施していくこととしている。

Q2
現場をきめ細かく支援していくために体制を増強していかなければならず、仮に特別区の設置となった場合は、教育委員会全般にわたっての体制構築が必要となります。
特に指導主事については、市長部局との融通が利かない職種であることから、今年度から約20名増員し、4ブロック全体で約40名の体制が構築されたということは、大変心強いことです。今後はこの体制をうまく機能させ、きめ細かく学校現場を支援していくことが重要であると考えます。
まだ、スタートして5か月ですが、各ブロックにおいてどのような支援を行っているのか。現状等についてお聞きかせください。

A2
各教育ブロック担当では、学校の実情に応じたきめ細かな支援を協議するため、各区担当教育次長による教育ブロック会議を新たに設置した。この体制により、各学校の状況を把握しながら、学力・体力の向上や、安心・安全な学校づくりに向け、ブロックごとの実情に応じた支援策を推進しているところである。
例えば、第2教育ブロックでは、今年度から新設された「ブロック化による学校支援予算」を活用し、子どもが主体的に学習に取り組む態度を育成するとともに、子どもの学習意欲や自尊感情を高めること等をめざして、自主学習ノートを学校に配付し、自主学習習慣の確立に向けた取組を行うことを当ブロック共通の取組の柱として進めている。他の教育ブロックにおいてもそれぞれに特色ある支援方策を立て、取組の推進に当たっては、区担当教育次長をはじめとする区と、教育ブロック担当の指導主事が緊密に連携することで、学校をきめ細かく支援しているところである。
また、来年度から中学校で使用する教科用図書の選定にあたっては、4つの採択地区において、各教育ブロック担当がそれぞれの採択地区の特徴を踏まえた答申の作成にかかる事務局を担った。
加えて、新型コロナウイルス感染症への対応については、各教育ブロック担当から各校へ予防対策に関して丁寧に指導助言を行うとともに、学校で陽性者が判明した際の臨時休業の判断や消毒等が円滑かつ迅速に行われるよう、教育ブロック担当と学校及び各区保健福祉センターと関係機関が連携を密にしながら取り組んでいる。
教育ブロック担当としては、今後とも、4ブロック化の機能が最大限発揮できるよう、きめ細かな学校支援に努めてまいる。

Q3
ブロックごとの実情に応じて、きめ細かく支援をされているということを、第2教育ブロックの例として答弁いただきました。
先日、教科書採択の会を傍聴しました。4つのブロックごとに、それぞれの地域のニーズにあった教科書を選定されている様子を拝見しました。
各ブロックの担当者が、「〜ブロックは子ども達の表現力をもっと高めたいから、ディスカッションがたくさん出来るような〜社の教科書を選んだ」など、みなさんの選定基準の発言をお聞きして、
さっそく4つのブロック担当に分かれたことが機能しはじめていると思います。
ただ、現在はあくまで「現場支援の部門」を、4つのブロックに分割して運営を始めているという段階であり、機能としても限定的であると考えます。
今後、4つのブロックによる支援体制をどのように整備していくのか。お聞かせください。

A3(村川総務課長)
教育委員会事務局の4ブロック化に関する体制整備については、教育委員会事務局内に「4ブロック化検討ワーキング会議」を立ち上げて検討を進めているところであり、具体的には、現在一元的に行っている業務のうち、どの業務をブロック担当に移管するかということを精査し、あわせてきめ細やかな支援を行うために必要な指導主事等の人員を計画的に確保して配置できるように検討を進めている。
引き続き、学校や地域の実情に応じたきめ細やかな支援策を実施していくことができるよう、検討を進めてまいる。


Q4
4ブロック化で、各校の課題に応じたきめ細やかな支援体制が構築されつつありますが、政令市のままの4ブロック体制から、特別区設置での4教育委員会体制へ変更することで、「変わる部分」があるのかについて伺います。
現在の教育委員会は、唯一の意思決定機関として存在します。4つに分割された現在のブロックには、権限と最終的な責任はありません。区長は、区における教育行政の責任者ですが、教育行政においては権限外となる職務も多く、最終決定できない場合もあります。
ここで、研究をひとつ紹介させてください。2018年の東京大学の田中隆一教授らによるものです。
教育行政において、「権限と責任の明確化が、教育委員会のいじめ認知に対する姿勢・努力に影響を与え、その結果としていじめの認知件数が増加したなど一定の効果があった」とされる研究です。
2011年に滋賀県大津市の中学2年生がいじめを苦に自殺した事件を契機に、2014年に地方教育行政法が改正されました。改正前は、教育委員長と教育長が併存することで、責任の所在が曖昧でしたが、改正により、教育委員長と教育長を一本化し責任の所在が明確化されました。また教育長の任命は首長が議会の同意を得て直接任命することで任命責任も明確になりました。
研究は「東京都の区市町村別のいじめ認知件数の、データを用いて、新教育委員会体制への移行が、いじめの認知件数に与えた因果関係を調べ、説明責任のインセンティブ効果の有無を検証したもの」です。

一部引用させていただきます。
「制度改革により教育行政担当者(特に教育長)の「説明責任」が明確化されると、いじめ問題対策に対する「明確な説明」を市民から求められることから、教育施策者は、いじめ対策のための「前提としての現状認知」に対して、より積極的になり、その結果として施策者の管理下にある学校において認知件数が増える」と仮説をたて、研究結果から「制度改革による責任所在の明確化により、それまで「見過ごされていたいじめ」を積極的に認知するようになったと当初の仮説と整合的である」と結論づけられています。

引用:田中 隆一 ・別所 俊一郎・ 両角 淳良、 2018年
「新教育委員会制度がいじめの認知件数に与えた影響 について:東京都の区市町村別データを用いた分析」

都構想による4特別区4教育委員会設置という大阪市の分権化を、この研究にあてはめてみます。各教育委員会がより説明責任を果たすことを求められることにより、「いじめ認知件数上昇の効果」となり、実態を把握することで、より効果的な対策がとられる事につながるのではないかと期待されます。
政令市のままの4ブロック体制よりも、より積極的に課題を吸い上げる体制に変わるならば、いじめ、不登校、学力、体力面など、様々な教育課題に対して効果が期待できるはずです。都構想の実現で変化が期待できる部分であると考えますが、教育委員会の見解を伺います。

A4(松浦教育政策課長)
現在、区長を区担当教育次長に任命している分権型教育行政については、学校や保護者、区民に近い区担当教育次長が、学校や地域の実情に応じて、よりきめ細かなサポートを行い、学校を活性化させることを目的に行っている。
そのために区担当教育次長は、区内の学校の状況や施策の進捗を把握したうえで、その状況に応じた学校へのサポートを担うとともに、区長及び区シティマネージャーと同一であることから、学校だけでは解決できない横断的な課題について、区長としての権限や区が有する職員や地域人材といった様々な財源、人材を活用することで、家庭や地域も含めた総合的なサポートを行うことを期待している。
実施から5年が経過し、制度については一定の定着が見られるが、この間、制度を担う区担当教育次長からは、保護者や地域のニーズを、保護者や区民の参画する会議等でくみ取るものの、教育予算の調製など、権限外のことも多く、区担当教育次長として、どこまで関わっていくべきか、難しい場面があるという声も伺っている。
先ほどお答えした教育委員会事務局の4ブロック化についても、教育に関する基本的な方針や教育予算など、最終的な意思決定は6名からなる一つの教育委員会で行うこととなる。
住民投票の結果、特別区が設置されて、各特別区にそれぞれ教育委員会が設置された場合、特別区ごとに保護者や地域の実情やニーズを踏まえて教育に関する方針や施策を決定することができ、委員ご指摘の本市が抱えるいじめや不登校、学力向上などの教育課題の解消に向け、各教育委員会が権限と責任をもってきめ細かな教育行政を推進していくことになると考える。

(意見)
本市では、昨年、小学5年生の児童が、一昨年にも中学1年生の生徒が、いじめにより自ら命を絶つという痛ましい事件がありました。
いじめの問題は、表面化しにくいことから、実際に起こっているいじめよりも、認知される件数は少なくなる問題があります。
いじめの芽を見逃さず早い時期にキャッチすることが解決の一歩になるはずです。
現状の4ブロック化で、きめ細やかな体制にはなってきましたが、
住民投票が可決され、4つの特別区と4つの教育委員会が設置されることにより、
それぞれの教育委員会が説明責任を負うことになります。
そのことが、いじめを認知しようとする姿勢に影響を与え、より積極的に課題を汲み取ることが期待できます。
区長は公選職となり、選挙を経ることになるので、より地域の意見やニーズを掴んで政策を行うようになると考えられます。
都構想実現により、いまの政令市の枠組みの中での4つのブロックに、権限と責任が伴うようになれば、ブレークスルーになります。
子ども達の教育環境を、よりよいものにしたいと心から願っています。
ぜひ、上程されている協定書に賛成していただきたいと思います。
以上でわたしの質問を終わります。

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