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LGBT法案はできれば対立争点に

LGBT法案が議論になっていますが、今日は政局的な部分に絞って言及したいと思います。

あくまで自民党の話ですが、通常の手続きを省略した形で強引に進めていることで、実は隠れていた、たくさんの反対意見の議員や有権者が憤慨するという展開です。
多くは「ガバナンスのない組織は崩壊する」などの手続き上の問題を指摘する意見を言ってますが、「こんな法案必要ないだろう」という直球の意見を、ほんとうはもっと言いたい人が多そう。
成立寸前まできて、やっと騒ぎ出した多くの自民党関係の方は、なぜ今まで黙っていたのでしょうか。

反対意見の方は最初から反対だったはずですが、「まあ、止まるだろう」とたかをくくっていた。
常識的な議員が反対に回るはずだと思いこんでいたのに、あれよあれよといううちに成立しそうな展開に。あわてて各所で騒ぎ出したという感じなのかな。

そもそも、この種の話題、つまり「人権、差別、自由」などに関することに反対すると、すごい熱量で言ってくる人がいるので、面倒ですよね。
反対意見を出しにくい。いわゆる「沈黙の螺旋」になります。
仮に反対側の意見が過半数は無くて少数派だったとしても、実は一定の割合であるような意見が、メディアで流れが作られる中で、ほとんど無かった意見ということになる。「差別」「時代錯誤」というような単語の前に、自分が少数派だと自覚した人はどんどん沈黙していく。
最終的には、調査をすると大多数が賛成みたいな数字になることがあります。ほんとうは6:4なのに9:1とかですね。

実際にはけっこう多くの反対がいたけど、ただ言えなかっただけかもしれないし、賛成の方も実は消極的な賛成だったり、興味がなく「いいんじゃない、知らんけど」みたいな意見の方も多かった。
そんな展開だったのかもしれません。

さて、維新の立場はまだ流動的なようですが、維新の会は政調のガバナンスがしっかり機能してますから、音喜多政調会長の元、しっかり意見を集約してほしいところです。
沈黙の螺旋にならないよう、政調外部の意見も聞いてほしい。維新の会には、政策に明るい優秀な議員がたくさんいますし、当事者となる支部長や議員もいますので。

個人的意見ですが、現状は合意争点となっている当法案ですが、できれば対立争点化していただけると、選挙の争点にもなるのではないかと思います。
「法案は必要だが内容を修正すべき」ではなく、「法案自体に反対します」というような主張ですね。

自民党支持層にも大きな亀裂を生んだのですから、対立争点となれば、一定の支持が移ってくると思うのです。
2012年の安倍政権以降11年にわたり、自民党内部がこんなに割れて、「自民党は終わった」などと支持者が憤慨する事案など一度も無かった気がします。そういう意味で、千載一遇の機会と感じます。

ただ、わたしは現場にいませんから、諸事情もわかりません。
外交的に重要な影響だったり、他党との政治的な絡み、様々なナイーブな事情の元にくだされる決定には重要な意味があります。やむを得ないこともあるでしょう。
実際、オープンでやっている政調会が、今回は一部非公開で行われていたようです。
それらの事情は、わたしはわかりませんから、ここに書いたことはあくまで個人的で無責任な意見にすぎません。最終的な政党の決定は信頼感を持って受け入れます。

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